JEN
Japan Emergency NGOs

事業計画書

事業対象地状況

状況写真

緊急支援事業計画書

プロジェクト名

スマトラ島沖地震支援
実施事業名
ハンバントッタ県における緊急生活用品配布事業
実施団体名
特定非営利活動法人ジェン(JEN)
事業対象地状況
【個別事業地毎被災者総数】
死者約4,500名、家屋全壊6,000世帯、避難民約27,000人、収入源喪失12,000世帯(1月3日時点。数字は常に変動)
根拠(ハンバントッタ県知事府)
【〃  公共等施設損害状況】
区役所を含む政府・公共建物の9割(76軒)被災、漁港5港が被災
根拠(ハンバントッタ県知事府)
【国際機関・援助団体対応状況】
ハンバントッタ県への支援活動の調整を支援している。UNHCRの他、Concern、Care、Planなどの国際NGOやセワランカ、サルボダヤなどの現地NGOが緊急支援を開始している。しかし各機関・団体の対応はまだ明確に定まっておらず、調整も難航している。
根拠(ハンバントッタ県知事府)
事業概要
事業目的: 2004年12月に発生したスマトラ島沖地震による津波被害で住居や家財を失い、避難民となったハンバントッタ県の住民2,000世帯に対して、生活に緊急に必要な日用品を配布することで、彼らが住居や収入源、生活基盤が回復できるまでの最低限の生活水準の維持を支援する。
    事業概要
  1. 現地事情
    スマトラ島沖地震発生に伴った津波により、スリランカ全土で死者約3,000名、負傷者約16,670名、避難民約86万人という甚大な数の被害者が発生した(1月3日時点、行方不明者約5,750名。各県知事府発表、取りまとめはNational Operations Centre。)

    中でもスリランカ東岸南部、コロンボより約200kmのハンバントッタ県において津波は膨大な人的・物理的な被害を引き起こし、多数の住民が家屋や日用品を含む全ての所有品を失う結果となった。また、被災者の多くは漁業で生計を立てていたが、船や漁業用具の流失、港やその他水産関連施設の破壊により、生計を自ら確保できる見込みは当面ないと思われる。

    しかし、ハンバントッタはコロンボからの道路のアクセスも悪く、被害状況に相当する支援はまだ行き届いていない状況である。ハンバントッタ県は他にも被害が大きかった南西部のゴール県やマタラ県に比べ、一般的に住民の所得水準は低いことから、外からの支援をより一層多く必要としている。
    ハンバントッタ県の緊急救援活動及び復興支援は、県知事府とUNDPの連携の元で調整されることになっており、支援ニーズの確認・調整などの努力が続けられている。しかし膨大な被害と度重なる支援団体の訪問を前に、調整は難航している。緊急支援物資としての食料や衣類などのニーズは全国からの寄贈によって現段階は満たされつつあるが、それ以外の部分に関する支援は立ち遅れており、避難民の一時的なシェルターとその時期の生活に不可欠な生活物資の確保が緊急に必要となっている。
  2. 事業内容・実施方法
    初動対応ミッションにおいて、上述の状況の中、ジェンは、避難生活を送っている住民に対する生活用品セットの配布活動の要請をハンバントッタ県知事府から受けた。他の団体との状況確認や各避難所(学校他)での視察や避難住民からのヒアリングなどを通じて、このようなニーズの存在を確認したため、本事業では同県避難民2,000世帯に対して寝具代わりのマット、水タンク、清掃用品や調理器具などの生活・家庭用品セットを調達・配布する。

    配布物の内容については、生活する上で極めてニーズが高い品物を中心とし、効率性とスピード、更には今次の災害で失業者が激増した地元経済への貢献も考え、国内での調達を基本とする。配布物の調達及びに配布については、現地NGOのセワランカと協力し、彼らの既存のネットワークとノウハウを活かすことで、迅速に、効率的に、そして公平に受益者に必要物資が届くように事業を進める。

    例えば、物資配布に当たっては、被災した各村の村長、宗教指導者、コミュニティー指導者、セワランカスタッフからなる委員会を構成し、同委員会が裨益世帯の選定方法などを決定することで、公平性の確保に努める。また、コミュニティーが受益対象者を決定するという、コミュニティーの力を向上させる機会を提供することで、緊急支援でありながら長期的な効果が期待できる事業となるよう計画している。ジェンはこの配布事業を監督・モニタリングする。

【最終裨益者見込数: 10,000人
事業期間 2005 年 1月 13日  〜  2005年 2月 26日 (45日間)
裨益者計

10,000人

※裨益者/最大執行人役(人日単位)〜
※事業費(直接経費)/最大執行人役(人日単位)〜
事業内容

地域名

計画数値

裨益者(人/日

事業費(直接経費)

ハンハ゛ントッタ
生活用品2,000セット
10,000人

10,000,000円



*2,000世帯(1世帯につき5人、裨益者数10,000人想定) 合計

10,000,000円

執行体制状況
?現地での執行体制
2名の国際スタッフ(プロジェクト・マネージャー、ファイナンス・オフィサー)が、セワランカが中心となって実施する事業を監督・モニタリングする。事業全体を統括するのは、国際スタッフのプロジェクト・マネージャーであり、セワランカに関する執行管理は全てJENが行い、事業の運営に関する権限もこのプロジェクト・マネージャーにある。具体的には、プロジェクト・マネージャーが事業実施の全ての段階に置いてセワランカから密に報告を受け、常に現場に赴いてフィールドで事業をモニタリングする。更に、必要に応じて受益者を含む関係者と事業の進捗を確認し、把握する。ファイナンス・オフィサーは、事業全体の会計を管理する。

 国際スタッフは基本的にコロンボで事業を統括し、且つセワランカ、現地政府や国連など他団体と調整しながら進める。ハンバントッタでは物資の調達が難しいため、物資の入札、発注、購入、輸送などの手配はコロンボで行なわれる。これらの作業には、プロジェクト・マネージャーの監督により、現地雇用スタッフのプロキュアメント・オフィサー3名、ロジスティックス・オフィサー2名、プログラム・アシスタント1名によって実施される。アドミニストレーターはプロジェクト・マネージャーの総務的な作業を手伝い、事業全体統括をサポートする。ファイナンシャル・アシスタントは、ファイナンス・オフィサーの監督により、会計作業を手伝う。

 ハンバントッタ側での調整は、プロジェクト・マネージャーの監督により、現地雇用のプログラム・オフィサーが事業を実施する。プログラム・オフィサーは、配布の前に、セワランカと共同でコミュニティーのメンバーによる委員会を設立し、参加型事業によりコミュニティーのオーナーシップとキャパシティーを高める。更に、プログラム・オフィサーの監督により、ハンバントッタではセワランカのスタッフ(ロジスティックス・オフィサー、プログラム・アシスタント、アドミニストレータ―)によって、委員会と共に物資の受け入れ態勢と配布の準備から実施を行なう。アドミニストレーターはハンバントッタでの総務的な作業を手伝い、倉庫警備員4名の監督から物資の管理を含め、プログラム・オフィサーの事業実施をサポートする。

?国外連携先との連携
現地NGOセワランカと調達、輸送・配布活動部分を共同で実施することで、彼らの持つ情報やノウハウを活かして適正な価格で、迅速に物資調達や保管、配布活動が実施できる。物資の調達に関しては、現地NGOの強みであるセワランカ独自のつてや現地業者との交渉力などを最大限に利用することで、緊急時に不足しやすい物資を購入できるように図る。このようにセワランカのリソースと力を借りることによって、より効果的な活動を行う。

人役計

従事業務

事業費(人件費)

本部人役(東京)

1人役

プログラム・オフィサー1人

577,500円

現地人役計

人役


国際スタッフ人役

2人役

フ゜ロシ゛ェクト・マネーシ゛ャー1人、
ファイナンス・オフィサー1人

1,155,000円

現地雇用人役

13人役

フ゜ロク゛ラム・オフィサー1人、フ゜ロク゛ラム・アシスタント1人、フ゜ロキュアメント・オフィサー3人、ロシ゛スティック・オフィサー
2人、ファイナンシャル・アシスタント1人、アト゛ミニストレーター1人、倉庫カ゛ート゛4人

547,500


合   計

2,280,000円

国外連携先

団体名称

連携状況(具体的にどのような連携なのか記述)

NGO
セワランカ
資材輸送、保管、コミュニティーとの調整、配布を実施
現地行政府
ハンハ゛ントッタ知事府
知事府からの情報や要請を元に、配布物・先を選定
国際機関
UNDP
知事府への支援も行うUNDPより全体状況を把握する
総事業費

18,251,350円

財源状況(自己財源:   円、JPF財源:18,251,350円 )
※事業費(直接経費)/総事業費 〜 
※事業費(人件費)/総事業費  〜 
事業スケジュール

活動内容

初日〜
9日目
コロンボ
事業実施スケジュールやスタッフの役割分担などの調整
各物資の入札、発注
セワランカや現地政府、国連など他団体との調整
ハンバントッタ
事業実施スケジュールとスタッフの役割分担などの調整
委員会の設立、裨益世帯者選択方法の選定、物資管理体制の準備と手配(警備員雇用など)
10日目〜
19日目
コロンボ
物資の購入、輸送の準備手配
ハンバントッタでの進捗確認
セワランカや現地政府、国連など他団体との調整
ハンバントッタ
委員会と調整、選定された裨益世帯の確認
物資の受け入れ態勢整備
20日目〜
34日目
コロンボ
物資の購入、輸送
ハンバントッタでの進捗確認
セワランカや現地政府、国連など他団体との調整
ハンバントッタ
委員会と調整、裨益世帯の最終決定
物資の受け入れ、仕分けと管理
35日目〜
45日目
コロンボ
物資の購入、輸送
配布のモニタリング、事業成果の確認
セワランカや現地政府、国連など他団体との調整
ハンバントッタ
物資の配布、物資の受け入れ、仕分けと管理
委員会と共に配布のモニタリング
裨益世帯の訪問、支援物資の使用についてなどの確認