SCJ
Peace Winds Japan


緊急支援事業計画書
調査地

 



緊急支援事業計画書

申請年月日

2005年3月16日

申請番号

2005 −

プロジェクト名

スマトラ島沖地震被災者支援(調査)

実施事業名

スマトラ沖地震及び津波被災者に対する支援案件形成調査事業(アチェ)

実施団体名

社団法人 セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン(SCJ)

事業対象地状況

 

【個別事業地毎被災者総数】

インドネシア・スマトラ島沖で12月26日朝に発生した地震及び津波の結果、死者124,404人、行方不明者111,888人を出す被害をもたらした。また、避難所に居住する避難民は359,021人、仮設住宅に入っている避難民は41,855人となっている。

根拠(Kompas 2005.3.2)

【〃  公共等施設損害状況】

アチェでは1,151の学校が破壊され、175,000人の児童が教育を受けられなくなっている。また、インドネシア政府の発表した統計によると、1,700人の教師が津波の犠牲または行方不明になっている。インドネシア政府はユニセフの支援にてアチェ人教師を新たに2,000人雇い、教師養成の研修を行い、精神的ダメージを抱える児童に対処しうるよう教師たちを指導する。西アチェ県では、幼稚園・小学校関係者の103人、中学校の43人、高等学校の29人が死亡もしくは行方不明となっている。

シムル島の172ある小中学校のうち118校が重度の、38校が軽度の被害を受け、児童たちは仮設テントで授業を受けている。シムル島の教員数は当初から限られていたが、津波被害で行方不明になったり死亡したりした教員もいることに加えて、生き残った者も精神的トラウマを抱えており、教員不足も深刻な問題になっている。また、172校すべてにおいて、飲料水やトイレが確保されていない。

根拠(UNICEF、Waspada)

【国際機関・援助団体対応状況】

国家教育省は3月9日、アチェと北スマトラにおける教育再建プログラムを策定するために支援国・機関との会合を開催し、アチェとニアスの教育再建に必要な費用は5兆9,000億ルピアと見積もられている。すでに50以上の国と機関にアチェと北スマトラを支援する用意があり、例えば、ユニセフは300校の学校建設を約束している。再建は国家対策局が設定した緊急支援段階(災害発生後6ヵ月間)、復興段階(2年後まで)、再建段階(2〜5年後まで)にあわせて行われる予定である。

根拠(Media Indonesia)

事業概要

(事業目的含む。)

 

【調査内容】

SC-USは津波以前からアチェで活動を行なっており、また津波発生後は子どもの再会支援、シェルター、生活再建、食糧日用品の配給などを行なっている。SCJは、SC-USより、教育分野において、特に、就学前教育、コミュニティ・センターを通じてのユース・グループ支援、教員研修(現職・就職前)、心理社会的サポート、学校運営システム定着支援などのニーズが大きいとの情報を得た。SCJとしてはすでに募金などの自己資金を元に、他の生活再建などの分野での支援を検討している。今回調査が認められればさらに教育分野についても調査し、JPF支援の案件形成を行ないたいと考えている。今回の調査では、SC-USと連携しつつ、現地での支援ニーズを確定し、その後の迅速な緊急支援事業の形成に資する諸調査及び現地調整を行う。SCJはイラン南東部地震被災地復旧支援事業及びスリランカ・マータラ県及びゴール県における日常生活物資配給事業でのセーブ・ザ・チルドレンの枠組みでの協力経験を生かし、共同で被災地でのより絞ったニーズ調査を行い、調査内容や実施可能な緊急援助事業に関して現地州政府ともすり合わせの上、セーブ・ザ・チルドレンの枠組みを生かした効率的・効果的・迅速的な本事業の実施を行いたい。

インドネシア政府が3月26日に今後の支援に関するマスタープランを出す予定である。その結果しだいでは国際NGOの存在やアチェでの行動に影響を及ぼす恐れもあるのでその結果を待って調査をおこないたい。また調査期間については短期間の表層的な調査ではなく、案件形成その後の実施体制を視野に入れた調査を行ないたいと考えている。そのためアチェでの支援ニーズ調査およびジャカルタでの実施体制面の協議、ロジスティック面での調査を含めて提案の期間を希望している。

 

【調査項目】

今回の調査では、教育分野の支援ということで主な支援現場となる学校、コミュニティ・センター、教員研修所などへの訪問を通じた状況確認、受益者となる人々に対する聞き取り等の調査を行うとともに、既に現場での活動を行っているSC-US、国連機関、NGO、在ジャカルタ日本大使館、必要に応じて現地政府との協議・情報収集を通じた調査を行う。また、アチェ州で活動しているJPF傘下のNGOとも協力して情報収集を行いたい。

想定している具体的な調査項目に関しては以下のとおり。

 

1.  事業ニーズ調査

(1) 教育に関する基本的支援ニーズ

(2) 学校など教員や子どもにかかわる支援ニーズ

(3) 女性や子どもなど特に弱い立場にある人への支援ニーズ

 

2.実施体制の確保

(1) 他NGOとの調整

(2) 行政機関との調整

(3) 国際援助機関・団体の動向と連携可能性

(4) セキュリティーのコーディネーションおよび緊急時のプラン

(5) ロジスティック関連情報

 

[特記事項]

インドネシア政府は地震・津波の発生に伴うアチェ州における緊急段階が3月26日に終了した後、国際社会がアチェ州に人員を直接駐留させることについて、国会、国連、支援国といった関係各方面と協議を行っている。また、外国NGOが引き続きアチェ州で活動することについても、国連ならびに支援国と協議中である。政府は具体的にどのNGOが国連各機関やインドネシア政府と関係を結んできたかを特定し、再建過程で求められる専門性を有しないNGOについては他の場所で活動してもらうよう求めていくようである。アチェで活動する外国NGOは津波直後は380だったが、現在は180になっている。政府は今後、各NGOの専門性を確認し、必要なNGOの数を決めていく方針である。セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン(以下SCJ)は、3月26日のマスタープランの状況をみて、現地ですでに被災者支援を展開している米国セーブ・ザ・チルドレン(以下SC-US)と協力して、調査を行い、事業形成につなげたい。

【最終裨益者見込数:    0人( 0人/日 × 17日(事業実施期間)】

 

事業期間

2005年3月28日  〜  2005年4月13日(17日間)

裨益者計

0人/日

※裨益者/最大執行人役(人日単位)〜(         )

※事業費(直接経費)/最大執行人役(人日単位)〜(         )

事業内容

地域名

計画数値(何をどれだけ)

裨益者(人/日)

事業費(直接経費)

アチェ/ジャカルタ

調査及び案件形成

0

0円

 

 

 

 

 

 

合計

0円

執行体制状況

※事業実施のため、1.現地でどのような執行体制をとっているのか、2.国外連携先との具体的な連携によってどのような事業効率化が果たされているのか簡潔に記述。

1. 調査団は責任者の本部派遣スタッフ(職員:事業部長)と本部派遣スタッフ(臨時雇用職員)の2名からなり、案件形成調査をアチェ及びジャカルタで実施する。本部対応は海外事業課長とし、JPFとの対応を行う。

2.SC-USの協力を受け、現地サポートスタッフを割り当ててもらい、情報収集を行う。現地での情報があることでより詳細な情報・事業計画を練ることが可能となる。

 

 

人役計

従事業務

事業費(人件費)

本部人役(東京)

人役

 

現地人役計

人役

 

 

国際スタッフ人役

2人役

調査及び案件形成

444,000円

現地雇用人役

人役

 

合   計

 

444,000円

国外連携先

団体名称

連携状況(具体的にどのような連携なのか記述)

 

NGO

SC-US

情報収集協力、ロジスティック協力

現地行政府

 

 

国際機関

 

 

総事業費

999,000円

財源状況(自己財源:200,000円、JPF財源:     円 )

※事業費(直接経費)/総事業費 〜 (         ) 

※事業費(人件費)/総事業費  〜 (         )

事業スケジュール

 

【想定スケジュール】
2005年3月28日(月)国際スタッフ2名 成田発、ジャカルタ着
2005年3月29日(火)ジャカルタにて調査開始、情報収集、大使館、訪問
2005年3月30日(水)UNICEF訪問、調査、調整
2005年3月31日(木)アチェ訪問、自治体訪問
2005年4月1日(金)アチェ調査、学校調査
2005年4月2日(土)アチェ調査、コミュニティ・センター訪問
2005年4月3日(日)アチェ調査、
2005年4月4日(月)ジャカルタにて調査、調整
2005年4月5日(火)国際スタッフ1名 ジャカルタ発、成田着
2005年4月6日(水)ジャカルタにて調査、調整、見積もり
2005年4月7日(木)アチェ調査
2005年4月8日(金) アチェ調査
2005年4月9日(土)アチェ調査
2005年4月10日(日)アチェ調査
2005年4月11日(月)ジャカルタにて調査、調整、見積もり
2005年4月12日(火)ジャカルタにて調査、調整、見積もり
2005年4月13日(水)国際スタッフ1名 ジャカルタ発、成田着