JEN
Japan Emergency NGOs


緊急支援事業計画書
生活改善支援事業 写真資料
生活改善支援事業執行体制組織図



緊急支援事業計画書

申請年月日

2005年 3月18日

申請番号

2005 −

プロジェクト名

スマトラ島沖地震被災者支援

実施事業名

※スリランカ民主社会主義共和国ハンバントタ県における生活改善支援事業

実施団体名

特定非営利活動法人ジェン(JEN)

事業対象地状況

【個別事業地毎被災者総数】

死者約2,354人、行方不明者約621人、家屋破壊数4,047世帯、津波の影響による被災者数(避難生活や収入源喪失を含む)90村16,994世帯(1月11日時点)

根拠(ハンバントタ県知事府)

【〃  公共等施設損害状況】

区役所を含む政府・公共建物の9割(76軒)被災、漁港5港が被災、学校5校が被災(内、2校は海岸から100m以内にあるため、廃校になった)。

根拠(ハンバントタ県知事府)

【国際機関・援助団体対応状況】

ハンバントタ県への支援活動の調整を支援している。

国際機関: UNDP、UNICEF、ILO、IOM

国際NGO: Concern、Care、Plan、GOAL、NICCO、赤十字、OXFAM、CCF、その他

現地NGO: セワランカ、サルボダヤ、その他

各機関・団体の対応は定まっておらず、調整も難航しているが、シェルター建設に関しては、団体間で担当地域が決められ、調整されながら進められている。

根拠(ハンバントタ県知事府)

事業概要

事業目的:

2004年12月に発生したスマトラ島沖地震による津波被害で親族、住居や家財、収入源を失い、精神的ダメージを受けたハンバントタ県の住民に対して、1)職業訓練、2)児童課外活動、3)グループ・カウンセリングの3つの活動を通して生活改善支援事業を行う。被災者が生活を再建する上で役立つ技術を学び、自ら行動し、物を作ることによる達成感を通し、復興するために必要な前向きな力を取り戻す。また、グループ・カウンセリングを通して、被災者同士で互いの経験を共有し、仲間意識を強め、今後の困難に立ち向かう際に、互いを支えあえるグループ作りを促す。

事業概要

1.現地事情

現在ハンバントタ県では、道路上の瓦礫の撤去は進み、交通などアクセスは大分改善された。それ以外には、津波の被害で住居を失った被災者のために、支援団体によるシェルター建設事業が進んでいる。既に、3,545軒分の仮設住宅と3,380軒分の恒久的住宅の建設が支援団体に振り分けられており、一部の仮設住宅は完成している。JENは、避難先からこれらの新しい住居に移る被災者に対してジャパン・プラットフォームの資金により「スマトラ島沖地震支援:ハンバントッタ県における緊急生活用品配布事業」を行っている。

今回の津波の発生により、漁業に従事していた多くの被災者は、家族、家財だけでなく、生活に必要なボートや魚網を失い、収入源が断たれてしまった。また、被災者は、職を失い、することがなくなってしまったため、喪失感、無力感を覚え、新しい生活を立て直す前向きな気持ちを取り戻すのが難しい状況にある。

2.事業内容・実施方法

 JEN独自の被災現場の聞き取り調査や、現在カウンターパートである現地NGOのセワランカとニーズを確認した結果、現在、現地での要望と関心が高い以下3つの活動を通して、津波による被害を受けた人々の生活改善支援事業を行う。ジャパン・プラットフォームの資金で実施した「スマトラ島沖地震支援:ハンバントッタ県における緊急生活用品配布事業」の裨益世帯は、特に厳しい生活を強いられている人々であるため、地元コミュニティーと相談の上、本事業でも対象者に含む予定である。裨益者は、生活用品配布事業の際にコミュニティー内に設立した委員会を通して、コミュニティーの人々と共に決定する。場所は、ハンバントタ県タンゴール郡、アンバラントタ郡、ハンバントタ郡内にある計10の被災コミュニティーである。JENはこの10のコミュニティーのニーズと希望に合わせ3つの活動(1.職業訓練、2.児童課外活動、3.グループ・カウンセリング)を通して、被災者が新しい生活を立て直すための、生活改善支援事業を行う。

1.職業訓練(A. ココナッツ・ロープ作り、B. 手編み魚網作り、C. 小規模野菜菜園)

大人を対象にA〜C3種類の職業訓練を、コミュニティーごとのニーズに合わせ、10のコミュニティーで行う(活動詳細は下を参照)。10のコミュニティーのうち、4つのコミュニティーがココナッツ・ロープ作り、別の4つのコミュニティーが手編み魚網作り、2つのコミュニティーが小規模野菜栽培を行う。ココナッツ・ロープ作りは、4つのコミュニティーで活動時期を2回に分けて行われる。最初の2つのコミュニティーは4/18〜5/15までの4週間、次の2つのコミュニティーは5/16〜6/13までの4週間で実施する。各コミュニティーには20人のグループが3つ作られ、一日3回に分けて行う。同じく手編み魚網作りも4つのコミュニティーで、活動時期を2回に分けて(4/18〜5/15、5/16〜6/13)行う。各コミュニティーでは20人のグループが2つ作られ、一日2回に分けて活動を行う。小規模野菜栽培は、2つのコミュニティーで4/18〜6/13まで8週間かけて行う。各コミュニティーで20人のグループが1つ作られ、一日2回に分けて活動を行う。

A. ココナッツ・ロープ作り 4週間(20クラス)X3グループX4コミュニティー

スリランカでは、ヤシの繊維を使ってロープを作る習慣がある。簡単な機械(4人で1台を共用)と訓練で身につけることのできる技術であり、地味な作業でありながら達成感が高いと考えられる(詳しくは添付の写真を参照)。このヤシのロープは、ハンバントタでは家の屋根や囲いを縛るのにも使用されているため、被災者自身の家を再建する際にも役にたつ。更に、維持費があまりかからないため、事業終了後もコミュニティーによって継続することが可能である。機械や道具の維持と管理を行うための委員会を設立し、共同資産として使用することを予定している。

B. 手編み魚網作り 4週間(20クラス)X2グループX2コミュニティー

ハンバントタ県で直接被害を受けた多くの被災者が漁業に従事していた。しかし、津波の被害により、多くの漁夫が船や魚網を失い、収入をもたらす仕事を再開出来ない状態である。タンゴール郡の住民は一刻も早い漁業への復帰を望んでおり、既に被災者自らで魚網の修復を試みたが、魚網を手編みする技術がなかったため、できた魚網はすぐに解けてしまった。手編みの魚網は機械の魚網に比べて小さく、海岸近辺の小さな魚を捕るのに限られるが、近場で漁業を復興するきっかけとすることが可能である。一部の漁夫は手編みの魚網作りを学び、小規模でも漁夫として漁業を再開することを希望している。また、魚網の修理等にはもともと女性も関わっていたため、女性も受益対象者に含めることができる。実際に女性からの参加希望も出ている。

C. 小規模野菜栽培 8週間(40クラス)X2グループX2コミュニティー

ハンバントタ県では、政府や数多くの支援機関、市民団体により、被災者に対して食料が提供されているが、新鮮な野菜を要望する声が高まっている。被災者の食生活と健康のためにも、環境を考慮した肥料の作り方から、安価で持続可能な小規模野菜栽培の技術を習得することは被災者の生活改善に有効である。この職業訓練活動を実施するにあたって、野菜などが栽培できる土地の確保は必要条件である。できればコミュニティーの共同地が望ましい。タンゴール郡では、共同地での小規模野菜栽培活動を行うことを検討している。共同の土地を利用することで、被災者が恒久的住宅に移り住む際に、共同地で育てた野菜をそれぞれの住居の庭に移すことができ、将来も継続的に自分たちの庭で野菜の栽培を続けることができる。

各活動には専門のインストラクター(各1名)が技術指導を行う。コミュニティー内の委員会を通し、被災者の中でも特に厳しい状況にあり、新しい技術の習得を通し、生活再建を目指す人を裨益者として特定する。被災者は職業訓練を通して、新しい技術を学び、生活に必要な物を自分で作り出すことで、達成感を得ることができるだけでなく、自信と前向きな力の回復にもつながる。新しく学んだ技術は、裨益者が生活を立て直す上でも役に立つものであり、生活環境の改善さらには、収入につなげることも可能と考えられる。またA〜Cの職業訓練活動には若者から高齢者まで男女共に参加することができる。活動を行うスペースについては、学校か寺を考えている。JENの活動地域であるタンゴール郡内には、今回の津波の影響により2校が廃校になり(海岸から100m以内にあるため)、ハンバントタの教育局からは、そのスペースの使用許可を得ている。

2. 児童課外活動 8週間(40クラス)X1グループX10コミュニティー

職業訓練を行う10の各コミュニティーにつき50人のグループが1つ作られ、1日1回、4/1〜5/31まで8週間、被災した児童を対象にスポーツなどの課外活動を行う。子どもたちはスポーツに没頭し、体を動かすことで、辛い記憶や津波で受けた心の傷を癒す一助とすることができる。また、仲間と共にスポーツに取り組むことで、身近に死を経験し心を閉ざす子どもが、ほかの子どもたちとの連帯を感じ、前向きな気持ちを取り戻すきっかけをえることができる。さらに、子どもたちは体を動かすだけではなく、スポーツ活動を通し、与えられたスポーツ用品の管理と維持も行う。このため、各コミュニティーに子どもたちの委員会を設立し、責任者とそれぞれの担当を決める。スポーツ活動や委員会を指導するために、各コミュニティーにインストラクターが1名付き、子どもたちの話し合いの場などを決める。各コミュニティーに与えられたスポーツ用品は、寺又は学校にて保管される。

3. グループカウンセリング

1.2の各活動に、ソーシャル・ワーカー/カウンセラーを1名ずつ派遣し、活動に参加する裨益者を対象にグループ・カウンセリングを行う。参加者はグループ・カウンセリングを通して、津波の被害や失ったものに対する悲しみを他の被災者と語り合い、気持ちを共有すると共に、活動を通して生まれた連帯を通して、仲間とのサポートグループ作りを促し、事業後も心の支えとなることが期待できる。

グループ・カウンセリング活動を行うにあたり、現地スリランカの心理学専門家と契約を結び、JENの心理学アドバイザーとしてカウンセリングに関する総合的なアドバイスを受ける。スリランカ現地のAssociation of Professional Social Workerを通して、適切な知識と専門性を持つ心理学専門家をアドバイザーとして雇用する予定である。心理学専門家と共に、現地での経験と専門的見地のもとに、スリランカの文化、地域性に十分配慮し、現地の人々に適した効果的な形態でのグループ・カウンセリングを計画、実施する。また、グループ・カウンセリングを頻繁にモニタリングし、事業後に適切且つ必要と判断された場合、グループ・カウンセリングの効果について現地の事情、裨益者の感情に十分配慮した上で評価することも検討する。

本活動はパイロット・フェーズでもあり、1.職業訓練、2.児童課外活動、3.グループ・カウンセリング3つの活動を通し、反応に応じ、特に効果的であった活動を更に拡大していく予定である。その際に、本事業で得た人的資源、ネットワーク、経験を最大限活用していく。

【最終裨益者見込数:980人(10.6人/日 ×92日(事業実施期間))

 

事業期間

2005 年  3月  25日  〜  2005年  6月  24日(92日間)

裨益者計

980人/92日

※裨益者/最大執行人役(人日単位)〜( )

※事業費(直接経費)/最大執行人役(人日単位)〜

事業内容

地域名

計画数値

裨益者(人/日)

事業費(直接経費)

ハンバントタ(タンゴール郡、アンバラントタ郡、ハンバントタ郡)

ココナッツ・ロープ作り

240人

459,000円

手編み魚網作り

160人

320,000円

小規模野菜栽培

80人

160,000円

児童課外活動

500人

67,000円

グループ・カウンセリング

*980人

878,000円

* 裨益者は他の2活動の裨益者と重複。          合計

1,884,000円

 

執行体制状況

※事業実施のため、(1) 現地でどのような執行体制をとっているのか、(2) 国外連携先との具体的な連携によってどのような事業効率化が果たされているのか簡潔に記述。

(1) 現地での執行体制

現地では、3名の国際スタッフ(プログラム・マネージャー、プログラム・オフィサー、ファイナンス・オフィサー)が事業全体を監督する。統括するのは、国際スタッフのプログラム・マネージャーであり、執行管理も含め事業の運営に関する権限はこのプログラム・マネージャーにある。具体的には、プログラム・マネージャーが事業全ての段階において現場ハンバントタにいるプログラム・オフィサーから密に報告を受け、現場に赴いてフィールドで事業のモニタリングをおこなう。更に、必要に応じて受益者を含む関係者と事業の進捗を確認し、把握する。現場ハンバントタでは、プログラム・オフィサーが指揮を取り、事業を監督する。事業を実施するにあたって、同地域で活動している現地NGOのセワランカと情報交換や、人材の紹介、現場でのアドバイスなどの協力を得るが、JENのリーダシップの下で事業の調整を行う(詳しくは添付の組織図を参照)。

また、同じハンバントタ県で事業を行う社団法人日本国際民間協力会(NICCO)の活動地域では、NICCOと密に連絡を取り合い、連携できるよう調整する。連携の内容について、NICCOと共に計画をたて、協力・連携することによって両団体の事業の総合効果を高める。詳しい連携内容については、下記7ページを参照。

更に、JENはスリランカ政府機関のTask Force to Rebuild the Nation(TAFREN)にある「Psychosocial Support Desk」と連携し、今回の津波の被害によって設立されたワーキング・グループのメンバーとなった。ワーキング・グループの参加を通して、他団体と情報交換すると共に、事業の重複がないよう連絡調整を行う。「Psychosocial Support Desk」は、厚生省、スリランカ医療協会、トラウマグループ、心理学者協会、大学の心理学科等と強力なネットワークがあり、当事業を実施する上で大変役に立つと考えられる。

(2) 国外連携先との具体的な連携

今回の事業を実施する上で、スリランカに充分な人材とリソースがあると判断されるため、できる限りスリランカで既存のものを活用して事業を実施する。

 

 

人役計

従事業務

事業費(人件費)

本部人役(東京)

1人役

本部プログラム・オフィサー

事業計画に沿って、詳細な調整・連絡業務を現地プロジェクトチームと行う。また、事業全体の予算管理についても、現地の経理担当と調整する。更に、現地からの報告書をまとめ、事業進捗等も含めて、JPFに連絡・報告する。

1,155,000円

現地人役計

40人役

5,567,000円

 

国際スタッフ人役

3人役

1.現地国際職員プログラム・マネージャー

JENの国際職員がコロンボを拠点に、現場における事業実施の責任を負い、事業全体を統括する。事業の運営に関する権限もこのプログラム・マネージャーにあり、事業の執行管理も行う。事業実施の全ての段階において現地職員から密な報告を受け、事業の進捗状況を逐次管理するとともに、常に現場ハンバントタに赴いてフィールドで事業をモニタリングする。承認予算の適正執行に関しても、現場レベルで責任を負い、ファイナンス・オフィサーに適切な指示を出しながら監督する。さらに、本部事務局やJPFへの報告書等の作成を行う。

2.現地国際職員プログラム・オフィサー

JENの国際職員がハンバントタを拠点に、コロンボにいるプログラム・マネージャーの指示と監督のもと、現場で実際に行われる作業の指揮並びに調整を行う。ハンバントタでは、コミュニティーのメンバーによる委員会を設立し、プログラム・アシスタントを指揮し、報告を受け進捗状況を把握し、現場での事業人事全般の管理を行う。更に、プログラム・マネージャーに現場での事業の進捗について報告し、現場訪問やモニタリングのための調整を行う。

3.現地国際職員ファイナンス・オフィサー

JENの国際職員がコロンボを拠点に、現地における経理の責任を負い、調達に係る見積もりの確認と管理、支払業務、帳簿作成、会計報告書作成、外部監査のための準備等を行なう。更に、物資の入札・購入・支払いの際には、現地職員の調達担当・オフィサーとロジスティックス・オフィサーと密に調整する。

3,465,000円

現地雇用人役

37人役

1. プロジェクト・オフィサー(4名)

1名はコロンボを拠点に、プログラム・マネージャーの通訳、そして現地政府や国連など他団体との調整、事業についてプログラム・マネージャーの補佐業務を行なう。

3名はハンバントタを拠点に、プログラム・アシスタントの指揮の下で、現場での事業のモニタリングを行う。プロジェクト・オフィサーは、「ココナッツ・ロープ作り」、「手編み魚網ネット作り」、「小規模野菜栽培」のいずれかの活動と、同じコミュニティーで行われる児童課外活動を担当する。事業の進捗をプログラム・アシスタントに報告する。

2. 調達担当オフィサー(1名)

コロンボを拠点に、ファイナンシャル・オフィサーの監督のもと、活動に必要な物資の入札、発注と購入を行う。

3. ロジスティックス・オフィサー(2名)

コロンボとハンバントタに1名ずつ配置し、調達担当オフィサーと調整しながら、活動物資の保管、輸送、配布などを手配する。支払い等については、コロンボではファイナンシャル・オフィサー、ハンバントタではプログラム・アシスタントの指示に従う。倉庫への納品についてコーディネーションを行なう。

4. アドミニストレーター(1名)

ハンバントタを拠点に、経理関係の作業をはじめ、事務業務全般を行う。見積もりや領収書などの英訳も行う。

5. オフィス・アシスタント(2名)

コロンボとハンバントタを拠点に、オフィス環境整備、来客対応等、事務所全般の庶務業務を行う。

6. 警備員(1名)

ハンバントタを拠点に事務所安全管理のため、事務所の警備を行う。

 

2,152,000円

直接事業に係る人役

 

7. 心理学専門家(2名)

心理学専門家はアドバイザーとして、グループ・カウンセリング活動全般に関する助言をし、専門的なノウハウを提供する。また、専門的見地より、各活動に対する助言をし、ソーシャル・ワーカー/カウンセラーやインストラクターへの指導を行う。

8. ソーシャル・ワーカー/カウンセラー(12名)

各活動にソーシャル・ワーカー/カウンセラーを置き、受益者が活動に参加している間、グループ・カウンセリングを行い、辛い経験を上手に被災者から引き出しし、彼らが悲しみを外に吐き出すことで、心の傷の癒しを促す。児童課外活動については、子どもと密に接しながら、彼らのニーズを調査し、今後の活動につなげる。

9. インストラクター(12名)

各活動にそれぞれの分野の専門家を派遣し、受益者に技術を伝え、事業終了後にインストラクターなしで活動が継続できるよう指導する。日々の活動について、担当のプロジェクト・オフィサーに進捗を報告する。

上記現地職員は、JENの現地でのネットワークを利用し、信頼のおける団体や知り合いからの紹介と推薦のあった者を、面接と人事評価を行った上で採用する。場合によっては、スリランカで一般的に行なわれている新聞広告を通して募集することも考えられる。

心理学専門家、ソーシャル・ワーカー/カウンセラー、各活動のインストラクターについては、スリランカには経験のある人材が揃っている。政府機関や心理学者協会などの人材登録システムがあり、JENはこれらの既存のシステムを最大限に利用して今回の活動に最も合った人材を採用する方針である。現在Sri Lanka Professional Social Workers Associationと連絡を取り、優れた人材確保のための準備・調整を行っている。

合   計

 

6,772,000円

国外連携先

団体名称

連携状況

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

NGO

セワランカ

現場の情報提供、人材紹介、事業調整

社団法人 

日本国際民間協力会(NICCO)

1) ハンバントタ県のNICCOが活動している地域に関して、NICCOと密に連絡を取り合い、事業の進捗及び懸案事項について情報を共有し、現場での活動を調整する。

2) 事業に関する裨益者のニーズや意見、反応等を記録し、NICCOに提供する。この中にソーシャル・ワーカーなどに関する意見があれば、NICCOがスタッフへのトレーニングを実施する際、参考に出来るようにする。

3) NICCOが建設するコミュニティー・センターを、今後JENが実施する事業のために活用するよう検討する。

現地行政府

TAFREN

TAFREN内にある、「Psychosocial Support Desk」と知事府に、JENの活動について情報提供並びに事業が重複しないよう連絡調整を行う。

国際機関

UNDP

知事府への支援も行うUNDPより全体状況を把握する

 

 

 

 

事務所設置について

1/24よりハンバントタ県で実施している「生活用品配布事業」で、JENは事業地であるハンバントタでの事務所開設を決めた。セワランカ・ハンバントタ事務所がちょうど新規事務所(県東部に所在)へ移転するため、2/1より旧事務所をJENがハンバントタ事務所として借りることにし、設営準備を進めた。ところが、セワランカは新規事務所移転後も、旧事務所から荷物等を引き上げず、JENは事務所との契約が結べずにいる。緊急支援で柔軟な対応が必要であったため、JENはセワランカの旧事務所で旧機材のある手狭で不便な中業務を行う、またはセワランカの新規事務所内で業務を行うことで、事業への影響を最小限にするよう、尽力した。しかし、ハンバントタ事務所の設営が円滑に進まなかったことで、スタッフは多くの不便を強いられることになった。

こうした経緯を踏まえ、本事業ではセワランカ旧事務所ではない、別の事務所でハンバントタ事務所を開設するため、現在候補地を2ヶ所に絞り込み準備を進めている。事業の開始にあわせて、契約を結び、現在旧事務所にある事務資材を搬入する予定にしている。

総事業費

14,886,200円

財源状況(自己財源:   円、JPF財源:14,886,200円)

※事業費(直接経費)/総事業費 〜( )

※事業費(人件費)/総事業費  〜( )

事業スケジュール


 

ココナッツ・ロープ作り

手編み魚網作り

小規模野菜栽培

児童課外活動

3/25〜4/17

事業実施の準備:物資調達、人材採用、委員会による実施先と受益者の選定、道具の配布

4/18〜5/15

コミュニティー(1)(2):
ロープ作りの活動と指導を通してケア

コミュニティー(5)(6):
手編み魚網作りの活動と指導を通してケア

コミュニティー(9)(10):
野菜栽培の基礎知識についてグループ研修

コミュニティー(1)〜(10):

課外活動を通してケア、継続事業のためのニーズ調査と分析

5/16〜6/13

コミュニティー(3)(4):
同上

コミュニティー(7)(8):同上

コミュニティー(9)(10):現場で野菜栽培活動と指導を通してケア

6/14〜6/24

事業全体のモニタリングと評価、報告書作成