震災から14年。福島からの今の声とこれまでのJPF支援
柴田哲也
管理部 経理担当
経歴
大学卒業後、牛乳配達などのフリーターをしながら資格取得の勉強に励む。いくつかの失敗と挫折を味わった後、資格を生かせる一般財団法人に経理担当として約10年勤務。飲食業を経て、2021年9月JPFに入職。
経理業務を担当しています。ジャパン・プラットフォーム(JPF)は、政府、企業、また個人からの支援金やご寄付をもとに事業を展開するNPO法人です。
主な業務は、①寄付金の管理、②助成金などの支出に関する管理と処理。JPFの事業は資金計画に基づいて行うので、現時点でどれだけ資金残があるのか、どれだけ助成可能かという③分析を含めたデータ作成。そして、どの会社でも行う④経費の精算です。
①について、一般寄付のような使い道の指定がないものもあれば、「この災害の支援プログラムに使ってほしい」と指定する事業特定寄付もあります。後者は寄付者が選んだ支援プログラムのみに使うので、それぞれの目的ごとの資金管理に神経を使います。
③は現地で支援を行うJPF加盟NGOの助成事業を担当する部署のメンバーに共有して、計画の実施・検討に活用してもらいます。事業担当は進行中の案件に加えて、これから実施する案件の準備をするため、現時点でご寄付(資金)がどれだけ集まっているか、どういう財政状態かを把握する必要があります。そのための数値をまとめて提供するために、データを毎月作成しています。
NPOやNGOで経理を担当する方は大体同じかもしれませんが、「頂いたご寄付をどのように使わせていただくか」です。当然ですが「1円も間違えられない」という気持ちで仕事をしています。
業務量はそれなりにありますし、気を抜くとミスは起こり得るので、日々細心の注意を払って業務に当たります。特に年度末は気を使う案件が増えます。プレッシャーを感じながらも、他部署のメンバーと協力して理想の形で業務を完了できると達成感がありますし、よくやったと思います。チームワークの賜物です。
資金の流れは透明性が必須。書類の不備は改善点とともに担当者へ返却する
大学時代は就職氷河期のまっただ中で、就職活動よりも資格取得のための勉強(簿記検定、行政書士、ファイナンシャル・プランニング技能士など)を優先していました。今思えば、20代は失敗と挫折の繰り返しでした。その後、一般財団法人で経理を担当して10年ほど経ったころ、経験ゼロの飲食業に興味を持ち転身。調理の仕込みから食材の発注管理、接客業務まで一連の実務をこなしましたが、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で店は休業してしまいました。このままでいいのかと生活を見つめ直す中でJPFに出あい、今に至ります。
以前は人道支援にそれほど関心や接点がなく、レジの横に募金箱があったら寄付する程度でした。縁あって業界に足を踏み入れると、職員はそれまで接したことのないタイプの人ばかりで個性豊か。新鮮でした。JPFの魅力でもあるのですが、個性をすごく尊重する風土があります。
一人ひとりがいろいろな経験を積み、さまざまなところから集まっているので個性が自然と出てしまう、そしてどの色にも染まらない、染まりきらないところが居心地の良さにつながっているのだと思います。
仕事を通してさまざまな情報に触れ、研修を受ける中で、世の中のいろいろな事象に気付き、物の見方や考え方が変わりました。プライベートでも人のためにできることがあるのではと思うようになり、最近、近所に昼は子ども食堂、夜は居酒屋という場所を見つけました。店主に仕組みを聞くと、協力したい人は数百円で葉っぱのシールを購入し、一言メッセージを書いて店頭に貼ります。子どもたちはその葉っぱを持ち込んで、昼食を食べられるそうです。共感して活動に加わりました。
これからの生き方をもっと考えるようになり、その一歩として今年から区民農園を借りて野菜作りにチャレンジします。区で募集しているボランティア活動にも関わろうと考えています。JPFで働く中でいろいろな方から影響を受けていますし、自分でも変わったと感じています。
日ごろからご支援くださっている皆さまに、心から感謝しています。偶然このページをご覧になった皆さまには、ぜひ私たちのような団体に興味・関心を持っていただいて、国内外でどういうことが起きているのか、それに対してどんな支援活動をしているのかを知るきっかけになっていただければありがたいです。これからもご支援、ご協力いただければ幸いです。
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