「能登豪雨1ヵ月:現地からの報告」アーカイブ配信中
特定非営利活動法人ジャパン・プラットフォーム(東京都千代田区/以下、JPF)は、11月21日から25日の5日間にわたってアフガニスタン国家災害管理省(Office of State Minister for Disaster Management、旧Afghanistan National Disaster Management Authority/以下、ANDMA)のMohammad Aslam Sayas副大臣を団長とした16名の災害管理のエキスパートを招き、アフガニスタンと日本の防災・災害マネジメント関係者及びNGOとの関係性構築・能力強化を図ります。
JPFは、自然災害が頻発しているアフガニスタンにおいて、2014年には水害被害、2015年には地震による被災者のため、緊急支援プログラムを実施しました。防災・減災意識が低い同国では発災の度に大きな被害が発生し、2014年の北部水害では7日間の豪雨により10州で450人が死亡し214人が負傷しました。8,000家屋が破壊され、その結果2,500世帯が移住を余儀なくされたといわれています※1。人々は自然災害の脅威にさらされているにもかかわらず、自身を取り巻く環境のリスクが周知されておらず、災害への対応力がとても低い中では、発災しても外部からの支援に頼らざるを得ません。ANDMAや州郡の災害管理局だけでなく、コミュニティの災害に対する脆弱性は非常に高いのが現状です。
JPFは「アフガニスタン人道支援2016」プログラムの方針に、コミュニティの防災・減災を通じたレジリエンス強化を取り入れ、以下3つのポイントでアフガニスタンと日本の防災に関する知見の共有、両国のNGOが有事の際に円滑に協働できるよう良好な関係性構築を目指しています。
加盟NGOの能力強化
アフガニスタンにおける活動の質を高めることを目指し、JPFが中心となって加盟NGOの防災・減災活動に関する能力強化の機会を設定する。
協働のための関係構築
緊急支援が必要となった際に円滑に進められるよう、平時より、両国の関係者の間で共通認識の醸成と良好な関係性構築をすすめる。
ローカルレベルのフォローアップ
日本での学びを現地で活かせるよう、アフガニスタンのローカルレベルでの防災・減災活動の主流化を見込み、現地行政とNGOの両方を巻き込んだ能力強化のフォローアップの機会を設ける。
今回のアフガニスタンの防災・災害マネジメント関係者来日中は、JPFや加盟NGOとアフガニスタンの防災・災害マネジメント関係者の相互理解促進、必要な時に円滑な協働ができるようにMoU(覚書:Memorandum of Understanding)の締結を目指して、関係者協議を重ねます。また、仙台と石巻を訪問し、仙台防災未来フォーラムの報告や石巻で被災者の方々のお話を聞かせていただく予定です。ピースボートセンターいしのまきの協力を得て、南浜・門脇の避難路体験も計画しています。日本における防災への取り組みを通じて、アフガニスタンにおける災害マネジメントの今後をともに考えます。
日付 | 場所 | 活動 |
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11月21日(月) | 東京 | JICA市ヶ谷にて、関係者協議 |
11月22日(火) | 仙台 | 仙台市役所 防災環境都市推進室、東北大学 災害科学国際研究所訪問 |
11月23日(水) | 石巻 | 石巻 被災地訪問 |
11月24日(木) | 東京 | 御茶ノ水にて、関係者協議 |
11月25日(金) | 東京 | 国際文化会館にて、成果発表と協働に関するMoU締結 |
ANDMA (5名) |
Deputy Minister International Relation Directorate Manager of Economic Cooperation Department Laghman Provincial Acting Director Nangarhar Provincial Acting Director |
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アフガニスタンのNGO (6団体より6名) |
Afghan Aid Afghan Development Association(ADA) Community World Service Asia Coordination for Afghan Relief(CoAR) New Consultancy and Relief Organization(NCRO) Save the Children in Afghanistan |
JPF加盟NGO※2 (4団体より5名) |
AAR Japan [難民を助ける会](AAR) ADRA Japan(ADRA) ジェン(JEN) シャンティ国際ボランティア会(SVA) |
※1:ANDMA: Strategic Position on Disaster Management in Afghanistan (2015-2019) P.4 ※2:現在、JPF「アフガニスタン人道支援2016」プログラムにおいて事業を実施中のJPF加盟NGOアフガンスタッフが来日します。
2010年より5ヶ年計画で取り組んできたアフガニスタン・パキスタン人道支援が2016年1月で終了し、2月からアフガニスタンでの教育支援とレジリエンス強化を支援の柱とした「アフガニスタン人道支援2016」プログラムを開始した。これまでの5年間にわたるアフガニスタンとパキスタン両国での活動では、学校建設・修復172校、保健・衛生教育研修受講者のべ約18万人、地雷回避教育受講者のべ33万人等の大きな成果を上げ、外部コンサルタントによるプログラム終了時評価では、遠隔管理という困難が多い状況下で目標を達成したことに好評価をいただいた。評価レポートはウェブサイトで公開している( http://afpk.japanplatform.org/archives/ )。 これまでの5年間で得た知見と現地パートナーとの良好な関係を活かし、現在は5団体が1年間の計画でアフガニスタンのカブール、パルワン、バーミヤン、ナンガハルの4州において人道支援を実施中。学校建設や衛生施設の整備といったハード面だけでなく、衛生教育や教員研修、図書館活動といったソフトコンポーネントを組み入れた教育支援と、防災・減災への取り組みを含めたコミュニティの強靭性強化を柱に、女性や子ども、障がい者などもっとも脆弱な人々が保護され、彼らのレジリエンスが強化されることを目指し、確実な支援を届けている。
日本の緊急人道支援の新しいしくみとして2000年に誕生した中間支援団体。NGO・経済界・政府などが対等なパートナーシップのもとに連携し、迅速かつ効率的に国内外の緊急支援を実施するため、日本のJPF加盟NGOを様々な形でサポートしている。設立以来、助成総額約465億円、1306事業、47の国・地域での支援実績、企業とNGOの協業の促進、しっかりとした活動報告により信頼を築いてきた。各得意分野を持つ46のJPF加盟NGOと情報を共有し、ともに支援プロジェクトをつくる。民間から総額70億円以上が寄せられた東日本大震災支援では、被災県の地域連携・中間支援組織とともに地元NGOをサポートし、復興への体制整備に貢献している。平成28年熊本地震に対しては、緊急支援フェーズ後、復興フェーズとして「地域力強化」に注力している。
特定非営利活動法人 ジャパン・プラットフォーム
広報担当:高杉、 海外事業部:冨澤
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JPFとANDMAは、今後の防災・災害対応に関する協働関係を締結する。この覚書は法的な拘束力を持つものではないものの、両者が連携の精神を持って具体的なコミットメントをすることを推進する。
なお、本覚書は、ANDMA、JPFのいずれかが終了を表明するまで有効とする。
(2016年11月25日、東京にて正式に署名)
JPFは、
ANDMAは、
以上
ANDMAのMohammad Aslam Sayas副大臣は、「今回のプログラムを通じて日本の防災、災害対応について多くのことを吸収することができたことに感謝している。アフガニスタンのレジリエンスを高めるためにさらに両者の関係性を深めていきたい」とコメントしました。
JPF飯田修久事務局長は「アフガニスタンと日本の防災に関する知見の共有をし、両国のNGOが有事の際に円滑に協働できるよう良好な関係性構築を目指すスタート地点に立つことができた」と述べています。
2010年より5ヶ年計画で取り組んできた「アフガニスタン・パキスタン人道支援」が2016年1月で終了し※、2月からアフガニスタンでの教育支援とレジリエンス強化を支援の柱とした「アフガニスタン人道支援2016」プログラムを開始。これまでの5年間で得た知見と現地パートナーとの良好な関係を活かし、現在は5団体が1年間の計画でアフガニスタンのカブール、パルワン、バーミヤン、ナンガハルの4州において人道支援を実施中。学校建設や衛生施設の整備といったハード面だけでなく、衛生教育や教員研修、図書館活動といったソフトコンポーネントを組み入れた教育支援と、防災・減災への取り組みを含めたコミュニティの強靭性強化を柱に、女性や子ども、障がい者などもっとも脆弱な人々が保護され、彼らのレジリエンスが強化されることを目指し、確実な支援を届けている。
「JPF事務局事業における防災・減災コンポーネントの方針」
加盟NGOの能力強化
アフガニスタンにおける活動の質を高めることを目指し、JPFが中心となって加盟NGOの防災・減災活動に関する能力強化の機会を設定する。
協働のための関係構築
緊急支援が必要となった際に円滑に進められるよう、平時より、両国の関係者の間で共通認識の醸成と良好な関係性構築をすすめる。
ローカルレベルのフォローアップ
日本での学びを現地で活かせるよう、アフガニスタンのローカルレベルでの防災・減災活動の主流化を見込み、現地行政とNGOの両方を巻き込んだ能力強化のフォローアップの機会を設ける。
※評価レポートはウェブサイトで公開中
日本の緊急人道支援の新しいしくみとして2000年に誕生した中間支援団体。NGO・経済界・政府などが対等なパートナーシップのもとに連携し、迅速かつ効率的に国内外の緊急支援を実施するため、日本のJPF加盟NGOを様々な形でサポートしている。設立以来、助成総額約465億円、1306事業、47の国・地域での支援実績、企業とNGOの協業の促進、しっかりとした活動報告により信頼を築いてきた。各得意分野を持つ46のJPF加盟NGOと情報を共有し、ともに支援プロジェクトをつくる。民間から総額70億円以上が寄せられた東日本大震災支援では、被災県の地域連携・中間支援組織とともに地元NGOをサポートし、復興への体制整備に貢献している。平成28年熊本地震に対しては、緊急支援フェーズ後、復興フェーズとして「地域力強化」に注力している。
特定非営利活動法人 ジャパン・プラットフォーム
広報担当:高杉
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2016.12.15 更新
一部、「JPFのアフガニスタン支援について」内に以下のとおり訂正を加えています。
「アフガニスタン人道支援2016」プログラム方針→「JPF事務局事業における防災・減災コンポーネントの方針」
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