ユニクロ、ジャパン・プラットフォームを通じて、 能登半島の地震・豪雨で被災された方々にヒートテックを寄贈
近年、世界の開発・人道支援の現場では、性的搾取・暴力・ハラスメントからの保護(PSEAH:Protection from Sexual Exploitation, Abuse and Harassment)への対応、および予防のために、様々な取り組みが推進されています。
昨年より日本でも、国際協力NGOセンター(JANIC)PSEAHワーキング・グループが設置され、JPFもメンバーとして活動をしています。
今回、外務省主催、JANIC PSEAHワーキング・グループ実施で開催された「令和2年度外務省NGO研究会 PSEAHオンライン・シンポジウム 性的搾取・暴力のない世界を目指して~それぞれの予防と対策への取り組み~」へは、220名以上から参加の申込みがあり、当日は海外からも含め160名を超える方々が参加しました。
当日はまず、International Council of Voluntary Agencies (ICVA)のAlon Plato政策オフィサーより世界の開発・人道支援の現場におけるPSEAHの現状と、改善への取り組みが紹介されました。被害に遭っていても、実際は加害者からの報復などを恐れ報告がされないケースが多い現状を指摘。今後の課題として、各組織でのPSAEHに関する研修の実施や、より被害者中心のアプローチなどの改革が行われることの大切さを強調しました。
次に、田中雅子上智大学教授より、日本国内における取り組みや課題を紹介。日本では、性暴力をなくし被害者支援を行うための包括的法律がいまだにない現状を話しました。また、東日本大震災など、災害時の避難所等で実際にあった性的被害の例を紹介。「国内の支援現場で性的搾取や暴力があるはずがない」といった意識が強いことを指摘し、「ある」ことを前提に準備をすることの大切さを話しました。
パネルディスカッションでは、CHS Alliance、Australian Council for International Development(ACFID)、UNICEF東京事務所、ワールド・ビジョン・ジャパン(WVJ)の各団体から、それぞれの取り組みを紹介。各団体の行動指針や被害者のサポート制度、また自団体だけでなく、協働・事業委託をするパートナー団体に対するアセスメントなどについても話されました。ディスカッションの中では、現場レベルで性的搾取・暴力の問題に対する意識を高めていくこと、多くの人々にこの問題を自分事としてとらえてもらうための啓発活動を続けていくことの大切さなども話されました。
JPFは、JANIC PSEAHワーキング・グループのメンバーとして、今後も日本でのPSEAHの取組みを推進し、国内外の支援関係者の理解の浸透と実践のため活動してまいります。
ご登壇いただいた皆様、ご参加いただいた皆さまに心より御礼申し上げます。
*PSEAHワーキング・グループについて、また、主な参加組織についてはこちらからご覧ください。 https://www.janic.org/workinggroup/61/
特定非営利活動法人ジャパン・プラットフォーム
担当:緊急対応部 柴田/冨澤
E-mail:seiko.tomizawa@japanplatform.org
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