「能登豪雨1ヵ月:現地からの報告」アーカイブ配信中
ジャパン・プラットフォーム(以下、JPF)は、マスコミ倫理懇談会全国協議会と共催で2月15(水)、16(木)の両日、メディア、NGO、自治体、が一堂に集まり課題を共有し、災害時に何をどう発信するのかについて話し合う災害報道研修会「災害時に何をどう発信するのか ~メディア、NGO、自治体による効果的な災害対応のために~」を熊本市で開催いたします。
報道機関、災害支援活動を行う団体、行政機関は、災害時にそれぞれ独自の立場、役割から活動していますが、お互いの知見に関してより理解、連携を深めれば、災害発生時に、相互の特性を活かし合った報道や支援活動が展開できる可能性が望める場面もあります。また、災害時には、様々な情報が行き交いますが、SNSやインターネットの普及が拍車をかけ、真偽不明の情報が飛び交い、必要な情報が届きにくくなっていることも考えられます。
メディアにとって自由な取材・報道活動は大原則です。一方で災害時には配慮が必要なポイントもあります。メディア、NGO、自治体が熊本地震の経験を基に、取材・情報収集、報道・情報発信のそれぞれの課題を整理し、共通の認識を深めることによって、よりスムーズな救助、支援活動が期待でき、また、被災者にとっても、必要な情報が入手しやすくなると同時に、被災地以外に住む方の防災意識を高める報道につながる可能性もあります。
本会が、メディア、NGO、自治体が災害時に何をどう発信するのかをともに考え、今後の効果的な災害対応のための相互理解を深める機会となれば幸いです。
日時 | 2月15日(水) ~16日(木) |
場所 | ホテル日航熊本 (〒860-8536 熊本市中央区上通町2-1) |
対象 | メディア、災害支援NGO関係者、自治体の広報・災害担当者ら50人前後 |
NGO関係者の 参加条件 |
熊本地震、東日本被災者支援に携わった事業部、広報スタッフ等。それ以外の方は簡単な理由をご記入ください |
参加費 |
4000円。(2日目も参加する場合は7000円)(JPF加盟NGO、JPF「共に生きる」ファンド助成団体は両日とも無料) |
申し込み方法 | フォームよりお申し込みください。 https://www.japanplatform.org/event/application/jpf-event4/ |
主催 |
マスコミ倫理懇談会全国協議会/ジャパン・プラットフォーム |
※メディア関係者で参加ご希望の方は、info@japanplatform.orgまでご連絡下さい。 |
2月15日(水) ホテル日航熊本
13:00 開会・趣旨説明
13:05~15:05 熊本地震における課題共有と質疑応答(各30分)
※震災発生直後から72時間は救助から支援に移るひとつのポイントと考えられます。
熊本地震を事例に72時間以前(救助)と以後(支援)の段階での取材(情報収集)、報道(広報・情報発信)の課題についてそれぞれの立場から報告いただきます。
15:15~17:00 分科会
コーディネーター:藤代裕之 法政大学准教授
※藤代教授は、「最善の救助・支援等を行うために、 膨大で玉石混交な情報が流通しかつ時間的制約がある状況で、情報の優先度を決めること」を情報トリアージと定義し、ソーシャルメディアを大規模災害時の救助・支援活動に機能させるための情報トリアージについての必要性について研究しています。藤代先生の報告をもとに、ネット時代の災害報道について議論します。
コーディネーター:高橋聖子 ジェンダー専門家(特定非営利活動法人JEN 東北事業統括)
※災害はその種類・発生時期・地域によっては全く異なる脆弱性を産みだします。女性、高齢者、障害者など、災害弱者はもちろん、熊本地震では余震への恐れやそれぞれの事情から車中泊を続ける方が多くみられました。分科会では、「被災者」「災害弱者」というひとくくりの表現を超え、脆弱性や自助力を分析し、それに呼応した支援・報道を行う必要性について議論します。
17:15~18:15 全体会 分科会のフィードバックと全体の意見交換
18:30 ネットワークタイム(懇親会)
2月16日(木) 視察(希望者のみ)
午前 熊本学園大学
※高齢者、障害者などを含めた多様な被災者を受け入れた包括型の避難所運営で注目を集めています。
午後 西原村(ふるさと発復興会議)
※小規模農家など復興が進まない被災者と行政の橋渡し役として復興をサポートしています。
午後4時 熊本空港解散
2016年4月14日午後9時26分に発生したマグニチュード6.5の地震(前震)、同月16日午前1時25分に発生したマグニチュード7.3の地震(本震)による、平成28年度熊本地震において、JPFは、前震直後より情報収集を開始し、本震後すぐに「九州地方広域災害被災者支援」として出動を決定し、被災者支援を展開してきました。出動決定をしたその日のうちに、被災状況の把握と加盟NGO間の連携・調整の必要性を見極めるため、現地にJPFスタッフ2名を送りました。同時に企業・個人の方々へ向けた寄付呼びかけを開始しました。
JPFは、それまでの国内外における支援経験とスフィア・スタンダード(人道憲章と人道対応に関する国際基準)をもとに、特に高齢者、女性、子ども、障がい者などの災害弱者やジェンダーへの配慮を重視しながら、現場におけるネットワークを生かした連携・調整、JPF加盟NGOへの助成により支援プログラムを実施してきました。 2016年9月28日、現地のフェーズ転換が本格化するタイミングに合わせ、JPFは熊本地震被災者支援に対する新しい支援戦略を発表しました。2017年は「地元NPOなどの人材育成・能力強化と資金助成」、「地元の中間支援団体の発掘と立ち上げ」「災害を起因とする生活困窮者支援」にフォーカスしながら、「地域力強化(コミュニティ・エンパワメント)」をめざしていきます。
日本の緊急人道支援の新しいしくみとして2000年に誕生。NGO・経済界・政府などが対等なパートナーシップのもとに連携し、迅速かつ効率的に国内外の緊急支援を実施するため、日本のJPF加盟NGOを様々な形でサポートしている。設立以来、総額400億円、約1200事業、47の国・地域での支援実績、企業とNGOの協業の促進、しっかりとした活動報告により信頼を築いてきた。各得意分野を持つ47のJPF加盟NGOと情報を共有し、ともに支援プロジェクトをつくる。民間から総額70億円以上が寄せられた東日本大震災支援では、被災県の地域連携・中間支援組織とともに地元NGOをサポートし、復興への体制整備に貢献している。2016年の熊本地震の際には、民間より約5億690万円の寄付が寄せられ、加盟NGO、現地団体、行政、企業との連携調整により支援を実施してきた。
特定非営利活動法人 ジャパン・プラットフォーム
広報担当:高杉、前田
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