「能登豪雨1ヵ月:現地からの報告」アーカイブ配信中
本プログラムにおける支援活動は終了いたしました。
ご寄付などによるご支援を賜り、誠にありがとうございました。
モンゴルは、2015年11月から続く激しい降雪と零下50度を超える厳しい寒さに見舞われ、2016年1月下旬以降、全土339郡のうち211郡が、モンゴル特有の大規模な雪害であるゾド雪害かそれに近い状態に陥りました。※2
JPFは2016年4月より、雪害により生活状態が悪化した世帯に対し、食糧配布や子どもたちへの学用品の配布、学校や寄宿舎への暖房用燃料の配布を開始しました。その後、復興のための教育支援として、新学期の準備が十分でない遊牧世帯の子どもや、雪害により通学困難となり学習遅延が懸念された子どもに対して、教育関連物資購入のための教育手当の支給と補習授業を実施しました。また、学校を主体とした災害リスク軽減・対応研修の実施などにより、緊急事態が生じた場合に学校関係者や子どもたちが自ら適切に対応できるようなレジリエンス強化のための活動を展開しています。
※1:ゾド雪害:モンゴルで数年から十数年程度の周期で発生する大規模な雪害。夏季の干ばつにより乾草が不足し、冬には10~350cmの積雪と激しい吹雪で平均気温がマイナス50度以下になるため、大量の家畜が死亡し、人々の生活に多大な影響をもたらす大規模な自然災害。長期的には、脆弱な遊牧民に甚大な打撃を与えることが知られている。
※2:OCHA, Asia and Pacific: Weekly Regional Humanitarian Snapshot 16-22 February 2016
プログラム名 | モンゴル雪害対応2016 |
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期間 | 3ヶ月間(初動対応) |
予算 | 3,000万円(政府資金) ※被害の甚大さと現地のニーズに鑑み、対応期間と資金枠の拡大を決定いたしました。(上記、更新情報2016年6月21日参照) |
最新の事業内容・助成予算・助成期間をご覧いただけます。
事業一覧(PDF 87KB)
2016年8月1日時点
2016年3月14日時点
2016年1月8日、モンゴル国家危機管理局(NEMA: National Emergency Management Authority)は、国土の90%が厳しい低温状態にあることを報告しました。1月20日以降、モンゴル全土339郡のうち211郡が、ゾド雪害※1かそれに近い状態に陥っています※2。
モンゴル国副首相と外務大臣は、2月2日、ゾド雪害の被災者の支援を行う国際組織と協力して対応することを決定。国際赤十字・赤新月社連盟(IFRC)は、これをモンゴル政府当局の国際支援要請と見なし、緊急アピールを発表しました。※3
国連人道問題調整事務所 (OCHA)は、全遊牧民の41%にあたる225,800人が被災する可能性を※2、IFRCは、965,000人以上が被災する可能性を指摘しています※4。
※1:ゾド雪害:モンゴルで数年から十数年程度の周期で発生する大規模な雪害。夏季の干ばつにより乾草が不足し、冬には10~350cmの積雪と激しい吹雪で平均気温がマイナス50度以下になるため、大量の家畜が死亡し、人々の生活に多大な影響をもたらす大規模な自然災害。長期的には、脆弱な遊牧民に甚大な打撃を与えることが知られている。
※2:OCHA, Asia and Pacific: Weekly Regional Humanitarian Snapshot 16-22 February 2016
※3:IFRC, Emergency Appeal Mongolia: Extreme Winter Condition, 29 February 2016
※4:IFRC, Emergency Plan of Action Mongolia: Extreme Winter Condition, 15 January 2016
団体名 | 事業名 | 開始日 | 終了日 | 事業予算(円) |
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公益社団法人セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン(SCJ) | ゾドからの復興のための教育支援及び災害リスク軽減・対応力向上支援事業 | 2016年8月1日 | 2017年1月31日 | 44,999,892(政府資金) |
公益社団法人セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン(SCJ) | ゾドの影響を受けた子どもたちの保護事業 | 2016年4月1日 | 2016年6月30日 | 29,891,397(政府資金) |
特定非営利活動法人 ADRA Japan(ADRA) | 食料配布 | 2016年4月12日 | 2016年6月10日 | 10,792,567(政府資金) |
事業紹介:セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン(SCJ)
夏の干ばつに続き、冬に豪雪や氷点下40度以下の極寒の状況が起きるモンゴル特有の自然災害「ゾド」は、子どもたちにもさまざまな影響を与えています。とりわけ懸念されるのが、教育面と心理社会面。ゾドの影響で家畜を失い家計が苦しくなった遊牧世帯の子どもたちは、学校を休んで家畜の世話を手伝わなければならず勉強が遅れ、また、雪の影響で冬休みに親元に帰れなかった子どもたちは、長く厳しい冬を寄宿舎で過ごし、心理社会的なストレスを感じてその後の学校生活にも影響を与えることもあります。SCJは、JPFからの資金支援を得て、学校および寄宿舎への暖房燃料や越冬支援物資配布のほか、子どもたちへの補習授業や心理社会的応急処置(PFA: Psychosocial First Aid,)研修など、教育や心理面を支援する事業を実施しています。
2016年5月末、PFA研修を受けた中高生から心理社会的サポートを受けた低学年の子ども計79人を対象に、サポートを受ける前後の気持ちを、3つの顔(悲しい顔、普通の顔、幸せな顔)で表現してもらった結果、悲しい顔を選んだ子どもはサポート前20人(25%)からサポート後0人に、幸せな顔を選んだ子どもは15人(19%)から70人(89%)と、子どもの心理社会的状況の改善を示唆する結果が得られました。
友達が元気を取り戻し、今ではクラス一の仲良しに。
ドゥルマさん
幼少期に両親を亡くした友達のT君は、遊牧生活を続ける祖母を手伝うため、長い休みの間に祖母の家に帰りました。T君は始業から1ヶ月以上経って学校に戻ってきましたが、学力の遅れが恥ずかしかったのか、落ち込んでいる様子でした。そこで、SCJの心理社会的応急処置研修を受けた私は、T君に思い切って話しかけてみました。すると、勉強についていけなくなって人付き合いを避けるようになったのだと知りました。そこでT君が先生に相談できるように掛け合ってあげたところ、先生はT君の勉強も見てくれるようになりました。T君は元気を取り戻し、今では私のクラスで一番の仲良しです。(SCJ事業より)
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