害虫被害緊急支援

本支援事業は終了しました。
寄付などによるご支援をいただき、
ありがとうございました。

南スーダン東エクアトリア州での農業支援 ©PWJ

パキスタンでの害虫駆除研修の実施 ©JEN

害虫被害を受けた農園でのモニタリング ©JEN

バッタの監視・駆除作業の指導員研修を受ける行政職員(ケニア・トゥルカナ郡) ©PWJ

活動対象地域(パキスタン)で大量発生しているバッタ ©Manoj

パキスタンにおけるバッタの大量発生 ©CWS Japan

このプログラムが取り組むSDGs

2 飢餓をゼロに 11 住み続けられるまちづくりを

プログラム概要

ジャパン・プラットフォーム(JPF)は、東アフリカおよび南アジア諸国で大量発生し、農作物に甚大な影響をもたらしているサバクトビバッタ被害への緊急支援のため、2020年3月30日に出動を決定しました。

概況

  • パキスタンでは、2020年1月以降、イランやインドで大量発生したサバクトビバッタ(以下バッタ)の侵入により壊滅的な農業被害を受けています。合計98万5,230haの農地で、バッタの群れが確認されています※1。そのうち約30万haには薬剤散布がされたものの※1、薬剤は人体にも影響があり農作物は廃棄しなければならず、収入が途絶する農家が後を絶ちません。バッタは産卵期に入り、今後、穀倉地域にさらなる被害が予測されています。
  • 東アフリカ諸国では、2019年12月以降、大量発生したバッタが農業地帯で多大な被害をもたらしています。害虫は1k㎡の群れが1日で35,000人分の食料を食べます※2。特にケニアでは、70年で最も深刻な被害とも言われており※2、北部、中部では7万haの農地や牧草地で被害が出ています※3。近年、干ばつや洪水の被害で苦しむ北部地域では、300万人以上が食料危機に直面しており、更なる悪化が予想されています※3。
  • また、南スーダンでは、紛争による政情不安定や自然災害などにより、人口の55%にあたる約650万人が食料不足などの問題を抱える南スーダンにも脅威となることが予想されています。食料危機の深刻化や子どもの栄養状態の悪化を防ぐためにも、迅速な対策の必要性が、国際機関などによって指摘されています※4。
  • JPF は、農業国であるパキスタンやケニアにおける被害の深刻さ、経済への致命的な影響、脆弱な立場にある南スーダンにおける食料危機に鑑み、今後、加盟NGOと連携し、食糧・種苗配布、害虫駆除剤の供与、農家・コミュニティ支援、関連研修の実施などの支援活動を展開してまいります。
    新型コロナウイルスの感染拡大による出入国制限や現地の移動制限に従い、原則、現地提携団体等を通じて支援活動を実施していきます。

JPFは、現地行政やJPF加盟NGOと連携しながらニーズに沿った支援を展開してまいります。今後の状況につきましては、随時JPFウェブサイト、Facebookでご報告いたします。


サバクトビバッタの被害地域 ※5


※1:FAO, Locust situation in Pakistan ( Feb, 2020) - National Emergency, 27 February 2020.
※2:ACTED, Kenya: Desert Locust Outbreak Rapid Needs Assessment, 12 February 2020
※3:FAO, Desert Locusts ground surveillance intensified, 13 February 2020.
※4:FAO, South Sudan-Situation report March 2020, March 2020
※5:FAO, http://www.fao.org/ag/locusts/common/ecg/75/en/200309updateE.jpg, 16 March 2020.

期間 2020年4月1日~2021年10月31日
※期間延長により、終了日は2020年11月30日から2021年10月31日に変更(2020年11月20日)
予算 3億3,000万円(政府支援金)
※2億3,000万円から3億3,000万円に拡大(2020年11月20日)
対象地域 パキスタン、ケニア、南スーダン
支援内容 食糧・種苗配布、害虫駆除剤の供与、農家・コミュニティ支援、関連研修の実施など
出動予定団体 CWS Japan(CWS)、ジェン(JEN)、ピースウィンズ・ジャパン(PWJ)など
  • 対応期間・予算は、現地の状況に応じて適宜見直しを行います。

プレスリリース

  • 2020年4月1日発行分

活動レポート

  • サバクトビバッタ支援から学んだ教訓を次の世代に伝えるためCWSが報告書を発行

    CWS Japan(CWS)

    サバクトビバッタ支援から学んだ教訓を次の世代に伝えるため...

  • CWS Japan(CWS)

    現地からの声を掲載しました

  • ジャパン・プラットフォーム(JPF)

    振り返りワークショップの開催

  • ジャパン・プラットフォーム(JPF)

    ワークショップの開催

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  • Reach Alternatives (REALs)

    南スーダンとケニアでの支援活動

  • 活動紹介と現地からの声

    ジャパン・プラットフォーム(JPF)

    活動紹介と現地からの声

  • Reach Alternatives (REALs)

    害虫被害に対応できるコミュニティへ

  • ピースウィンズ・ジャパン (PWJ)

    PWJの南スーダンでの支援が完了

  • Reach Alternatives (REALs)

    REALsが害虫被害の予防支援

  • ジャパン・プラットフォーム(JPF)

    害虫被害緊急支援に関する評価事業者の公募

  • CWS Japan(CWS)

    CWSによるパキスタンでの害虫被害軽減に向けた支援活動

  • JENによるパキスタンでの支援事業の終了

    JEN

    JENによるパキスタンでの支援事業の終了

  • REACH ALTERNATIVES(REALs)

    REALsによる南スーダンでの害虫被害拡大防止事業

  • JENによるパキスタンでの害虫被害緊急支援が地元テレビの取材を受けました

    JEN

    JENによるパキスタンでの害虫被害緊急支援が地元テレビの...

  • サバクトビバッタ被害を受けたコミュニティの支援

    ピースウィンズ・ジャパン (PWJ)

    サバクトビバッタ被害を受けたコミュニティの支援

  • JENによるパキスタンでの害虫駆除研修

    JEN

    JENによるパキスタンでの害虫駆除研修

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  • プログラム期間を延長して対応していきます

    ジャパン・プラットフォーム(JPF)

    プログラム期間を延長して対応していきます

  • REALsの害虫被害支援

    Reach Alternatives (REALs)

    REALsの害虫被害支援

  • JEN、パキスタンで支援実施中

    JEN

    JEN、パキスタンで支援実施中

  • CWS Japan(CWS)

    CWSの支援の様子が紹介されました

  • JENのパキスタンでの支援

    JEN

    JENのパキスタンでの支援

  • PWJのケニアでの研修

    ピースウィンズ・ジャパン (PWJ)

    PWJのケニアでの研修

  • CWS Japan(CWS)

    新たなバッタの群れ

  • CWS Japan(CWS)

    CWSの支援

  • ジャパン・プラットフォーム(JPF)

    バッタ大量発生被害への支援決定

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活動中の加盟NGO

  • ジャパン・プラットフォーム(JPF)

    害虫被害緊急支援プログラム終了時事業評価事業

    期間21.8.19 - 22.4.18

    金額3,000,000

  • Reach Alternatives(REALs)

    南スーダン中央エクアトリア州における農家およびコミュニティに対する害虫被害拡大防止のためのレジリエンス強化事業

    期間21.4.6 - 21.12.31

    金額25,000,000

  • ピースウィンズ・ジャパン(PW)

    トゥルカナ郡における害虫被害の抑制及び被災農牧世帯に対する復興支援事業(ケニア)

    期間21.4.1 - 21.12.31

    金額25,000,000

  • ピースウィンズ・ジャパン(PW)

    南スーダン東エクアトリア州における農家およびコミュニティに対する農業支援

    期間21.2.15 - 21.7.13

    金額25,000,000

  • CWS JAPAN(CWS)

    シンド州ウマルコート郡における害虫被害軽減に関する能力強化支援

    期間21.1.5 - 21.6.4

    金額24,999,848

    評価報告書(英語)

  • ジェン(JEN)

    パキスタン・ハイバル・パフトゥンハー(KP)州の害虫被害の最も影響を受けた3県の農民に対する害虫駆除・監視・管理を中心とした生計基盤支援事業

    期間20.7.21 - 21.5.10

    金額47,716,392

    評価報告書(英語)

  • ピースウィンズ・ジャパン(PW)

    トゥルカナ郡における害虫被害に対するコミュニティレジリエンス強化事業(ケニア)

    期間20.6.15 - 21.3.31

    金額46,876,690

  • ピースウィンズ・ジャパン(PW)

    南スーダン東エクアトリア州における農家およびコミュニティに対する農業支援

    期間20.5.19 - 21/2/14

    金額52,500,000

  • Reach Alternatives(REALs)

    中央エクアトリア州ジュバ市における害虫被害防止と農業支援事業(南スーダン)

    期間20.5.19 - 21.1.15

    金額29,948,187

  • CWS JAPAN(CWS)

    シンド州害虫被害被災農家に対する生計回復能力強化のための緊急キャッシュ配布および害虫被害軽減のための薬剤供与支援(パキスタン)

    期間20.4.28 - 20.12.31

    金額49,997,674

    評価報告書(英語)

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現地からの声

生活再建のための支援Bhoroさん(41歳)

Bhoroさんは農業に従事する41歳の男性で、パキスタンの村で妻と3人の子どもたちと一緒に暮らしています。6エーカーほどの土地で作物を栽培しています。また、10頭ほどのヤギを飼っていて、これが2番目の生計手段となっています。そんなBhoroさんの生活をサバクトビバッタが襲いました。

Bhoroさんは「何も残りませんでした。サバクトビバッタは作物や緑地をすべて食べつくし、食料と飼料が消えてしまいました。飼料がないため、ヤギに餌を与えるには一日中砂漠に放牧して木の葉を集めなければなりませんでした」と当時を振り返ります。家族を養うお金はありませんでした。都会へ出稼ぎに行こうにも、ヤギの飼料を工面するため村を離れることはできませんでした。友人や親戚に借金を頼んでみたものの助けは得られず、ヤギを全て売り払おうともしましたが、サバクトビバッタの被害と新型コロナウイルスの影響で、その需要もありませんでした。

そんな時、JENチームがBhoroさんの村を訪れ、被害にあった農家とその家族を支援するプロジェクトを開始しました。家畜のための飼料が提供されたおかげで、Bhoroさんは都会へ出稼ぎに出られるようになり、生計を立てることができるようになりました。Bhoroさんは「私も家族もつらい時期がありましたが、ある程度は回復しています。生活再建の手助けをしてくれたJENに感謝しています」と話してくれました。(JEN事業)

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