ユニクロ、ジャパン・プラットフォームを通じて、 能登半島の地震・豪雨で被災された方々にヒートテックを寄贈
ジャパン・プラットフォーム(JPF)は、支援の大きな方向性から詳細な支援内容まで、幾層にもわたる計画や審査を重ね、真に被災者のためになる質の高い支援事業を創出しています。
また、すべての支援事業に対してモニタリング・評価を実施し、その結果を事業計画や進行中の事業にフィードバックすることで、質の向上を継続的に促進する循環ストリームを生み出しています。JPF支援事業の起点は、皆さまからのご寄付です。
寄付者の皆さまに活動の結果をフィードバック(ご報告)させていただくことも、JPFクオリティにおける大切な取り組みです。
大切なご寄付を適切に活用するために
JPFは「困っている人を助けたい」という思いを持つ個人・企業の方であれば、どなたでも参加いただけるプラットフォームです。一方で、実際に支援事業を担うNGOに対しては、皆さまからお預かりした大切なご寄付を適切に活用してもらう必要があることから、厳格な審査を行っています。
NGO審査には、JPFへの加盟時に行う「加盟審査」と助成資格(カテゴリー)付与を行うための「助成資格(カテゴリー)審査」の2種類があります。 加盟審査ですが、まず最初のステップとして、NGOユニットに加盟して頂きます。NGOユニット規約に基づき申請をして頂き、NGOユニット代表幹事会の承認を得て加盟となります。
助成資格(カテゴリー)とは、活動資金の助成金額の上限を定めたもので4段階に分かれており、助成資格(カテゴリー)審査の結果、各NGOにはいずれかの助成資格(カテゴリー)が付与されます。助成資格(カテゴリー)審査は、各NGOの実績・能力に見合った助成を行うことにより、大切なご寄付を適切に活用していくための重要なプロセスです。助成資格(カテゴリー)審査においては、NGOの前年度の支援実績や財務状況などについて、会計の専門家を交えた「資産管理委員会」という場で、慎重な審議を行っています。
さまざまな支援の優先度・方向性を策定
JPFは、常時、複数の支援プログラム・事業を展開しています。その中には、比較的短期間で終了するものもあれば、何十年にもわたり支援を継続しているものもあります。中・長期的な支援が必要とされる場合、被災された方々を取り巻く環境やニーズはその間に大きく変化します。定期的に優先度や支援の方向性について見直しを行わなければ、皆さまからお預かりした大切なご寄付を最適な形で活用することができません。
このためJPFでは、複数の支援プログラム・事業を横断的に分析・調査し、今後の支援活動の大きな方向性を定めるために、定期的に「プログラム計画」を策定しています。策定にあたっては、以下のような情報を収集し、多角的な視点から分析・調査を行います。
「プログラム計画」の結果は、「対応計画書」として取りまとめ、支援プログラムページにも掲載しています。
なお、「プログラム計画」においては、実際の支援活動を担い、支援対象国の実情に精通する加盟NGOとともに計画立案を行うことで、実効性のある計画を策定しています。
高度な専門性により支援事業をダブル審査
JPFは、国・地域やテーマ(食料危機など)に応じてさまざまな支援プログラムを立ち上げ、各プログラムのもとで複数の支援事業を展開しています。支援事業は、被災者の方にお届けする支援の具体的な内容で、JPF緊急人道支援の中核とも言えるものです。そのため、支援事業の内容については、外部専門家の知見も交えつつ慎重かつ厳格な審査を行い、その審査を通過した事業だけを採択しています。
支援事業は、まずJPF加盟NGOが計画を立案、それに対して豊富な経験とノウハウを持つJPFスタッフがさまざまな助言を行います。
事業審査では、事業計画(支援の優先度や方向性を定めた計画)も踏まえつつ、以下の2つの視点から審議が行われます。
より良い支援への循環ストリーム
JPFでは、すべての「支援事業」について、支援事業期間中はその進捗を確認する「モニタリング」を行い、また支援事業が終了した際には「事業評価」を行っています。モニタリングや評価の結果は、進行中の事業の軌道修正に反映されたり、支援の優先度・方向性を定める事業計画の基礎材料となったりします。これらにより、支援の質の向上を継続的に促進する循環ストリームが生み出されます。
「モニタリング」は、支援事業の開始とともに始まります。加盟NGOは「週報」や「月報」といった形で、支援事業の進捗状況をJPFに報告し、JPFはそれらをもとに随時または四半期ごとにレビューを実施し、タイムリーに支援事業の軌道修正等を行います。また、JPFスタッフが事業地に訪問し、直接活動の様子やヒアリング等を行うモニタリングも行っております。
「事業評価」は、支援事業の事前や期中に実施するケースもありますが、終了時には必ずすべての事業に対して実施されます。この終了時評価は、支援事業の規模(活動予算)やその時々の現場の状況(邦人の入国可否)等によって、さまざまな方法・形で行われます。大規模な支援事業の場合、評価報告書という形に取りまとめることもあります。評価報告書は各支援プログラムページに掲載しています。
また「モニタリング・評価」は、いただいたご寄付をどのように活用させていただいたか、寄付者の方々にしっかりと「説明責任」を果たすという極めて重要な役割も担っています。
支援する側に求められる資質を高める
JPFの支援事業は、加盟NGOの手によって計画立案され、被災された方々に届けられます。このため、加盟NGOの資質や能力を高めることは、支援の質に直結します。
JPFでは平常時・緊急時を問わず、定期的に加盟NGO向けの勉強会等を開催することで、その能力強化をサポートしています。国内外に緊急人道支援を届けるJPFに加盟するNGOにとっては、人道支援に関する国際規範に精通しておくことが必須です。
JPFでは、被災地で活動する際の留意事項CHS※1「人道支援の質と説明責任に関する必須基準」や支援する側による性的搾取や性的虐待から被害者を守るためのPSEAH※2「性的搾取・暴力・ハラスメントからの保護」といった人道支援の国際規範に関する研修会を定期的に開催し、加盟NGOに学びの機会を提供しています。
この他に、安全・セキュリティ対策、人道危機の最新状況、専門家による講義(例:心理社会的支援)から、JPFへの申請書類の書き方まで、加盟NGOがJPFとともに質の高い人道支援を実施していくうえで、習得しておくべき事項に関する勉強会も開催しています。
時代や環境の変化とともに、支援する側に求められる資質や能力も多様化していきます。実際の支援活動を担う加盟NGOはもちろん、JPF自身も能力強化に取り組み、被災された方々により質の高い支援をお届けできるよう日々努めています。
JPFクオリティの堅固な基盤
「NGO審査」「プログラム計画」「事業審査」「モニタリング・評価」といったJPFクオリティのさまざまな取り組みについて、その手順や基準を定めたものが「事業実施・助成ガイドライン」で、JPFクオリティの基盤となるものです。
時代・環境の変化とともに望ましい支援のあり方が変わっていくように、支援のあり方を定めたガイドラインも常にアップデートしていく必要があります。JPFではガイドラインを定期的に見直すことで、JPFクオリティの基盤をより堅固なものとしています。
また、最新のガイドラインをJPFウェブサイトに公開することで、透明性の高い支援活動となるよう努めています。
確かな情報をより良い支援につなげる
JPFは、災害や紛争が発生した際に、いち早く現地入りして状況を把握し、命を守る緊急支援と現地ニーズに合った支援プログラムの立ち上げができるよう努めています。早ければ、発災当日に、「緊急支援&現地ニーズ調査」に出動します。
被災地域、被災状況、被災した人々によって、“今必要”な支援は異なるため、被災された方々の状況や支援ニーズに関する情報収集活動は必須です。特に発災直後は刻々と状況が変わるため、実際に現地に入って、現地の方々の声に耳を傾けることが大切です。
JPFは、災害や紛争が発生した際に、いち早く現地入りし緊急支援&現地ニーズ調査の結果、その後の支援が必要と判断された場合には、JPFとして正式に支援プログラムを立ち上げ、その下でさまざまな支援事業を展開していくこととなります。緊急支援&現地ニーズ調査で得られた情報は、その後の支援事業を検討するうえでの貴重な判断材料ともなっており、より質の高い支援(JPFクオリティ)につなげる架け橋としての役割を担っています。
この他に、安全・セキュリティ対策、人道危機の最新状況、専門家による講義(例:心理社会的支援)から、JPFへの申請書類の書き方まで、加盟NGOがJPFとともに質の高い人道支援を実施していくうえで、習得しておくべき事項に関する勉強会も開催しています。
時代や環境の変化とともに、支援する側に求められる資質や能力も多様化していきます。実際の支援活動を担う加盟NGOはもちろん、JPF自身も能力強化に取り組み、被災された方々により質の高い支援をお届けできるよう日々努めています。
「いざ」という時、より大きな貢献を
近年、自然災害の多発化・激甚化、紛争による難民・避難民の生活の多様化など、人道危機への対応は困難さを増しています。そうした中「災害対応準備」という平時からの備えは、「いざ」という時に緊急人道支援がより大きな貢献を果たすために積極的に取り組まなければならない課題です。
緊急人道支援においては、社会のさまざまな担い手が連携して臨むことが必要ですが、危機の直後や進行中に連携を構築することは容易ではありません。このため、JPFでは平時からの連携構築に努めており、NGOの活動の質を高めていくための国際協力NGOセンター(JANIC)やNGOのグローバルネットワークであるInternational Council of Voluntary Agencies(ICVA)への加盟や連携活動、緊急時の寄付募集団体の世界的ネットワークEmergency Appeal Alliance(EAA)への参加や連携活動、国内災害時の支援者間のコーディネートを担う全国災害ボランティア支援団体ネットワーク(JVOAD)への参加など国内外の組織・団体との連携構築に取り組んでいます。
また、JPFの休眠預金活用事業※では、2020年度以降、災害対応準備に取り組んでおり、発災から回復までの間、食料を確実に届ける体制を予め構築するために、平時から物流ネットワークや地元団体(フードバンク団体、福祉団体、ボランティア等)のネットワーク化などを進めています。 こうした災害対応準備を平時から進めておくことで、緊急時の支援活動はより大きく貢献できるようになります。災害対応準備もJPFクオリティを支える大切な取り組みです。
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