2023年10月、パキスタン政府が国内に不法滞在する外国人の送還計画を発表したことから、2024年4月上旬までに約550,000人ものアフガニスタン人が母国へ帰還しました*。
ジャパン・プラットフォーム(JPF)加盟NGOのジェン(JEN)は、JPF「アフガニスタン帰還民支援緊急対応」において、「ナンガルハル県に帰還した脆弱な帰還世帯への衛生環境改善・食糧支援」を実施しています。
アフガニスタンはこれ以前より、食料不安・干ばつを主な原因とする前例のない人道危機に直面しています。帰還してきた人びとは、衣服やその他最低限の物資のみを持ち、パキスタン越境時に持ちこめる現金も限られていて十分ではありません。ナンガルハル県はパキスタンと国境を接する場所にあり、帰還した人の多くがそのまま居住することが見込まれますが、もともと経済的に厳しい状況にあるため仕事を見つけるのは容易ではなく、一定期間の食料支援が必要です。
JENは、「妊娠中、授乳中の母親がいる」「女性、子ども、障がいあるいは慢性疾患を持つ人が世帯主」「10人以上の世帯」に該当する帰還民1,527世帯に、小麦粉や油、豆など2カ月分の食料パッケージを配布します。また、コレラや下痢の発生が確認されていることから、衛生教育もあわせて行うことで環境改善を目指します。
ぜい弱な立場にある人々が直面する食料危機の改善と、衛生環境の向上を目指し、JPF/JENは活動を続けてまいります。
*Pakistan-Afghanistan: Returns Emergency Response #12(as of 4 April 2024), UNHCR