「能登豪雨1ヵ月:現地からの報告」アーカイブ配信中
補習プログラムに参加する子どもたち 🄫WVJ
セーフガーディングの説明を受ける子どもの保護委員会メンバー 🄫WVJ
ジャパン・プラットフォーム(JPF)は 2012年11月から、イラク・シリアおよびその周辺国での緊急人道支援を展開しています。
イラクでは武装勢力との衝突が2017年12月に終結したものの、長年にわたる紛争、大規模な人口移動、政府や経済の機能不全など、複数の人道的課題が山積です。480 万人以上が出身地域に段階的に帰還しましたが、保健、水、衛生、心理社会的サービス、保護サービスなどの基本的なサービスや、生計の機会へのアクセスの欠如に直面しています※1。
JPF加盟NGOのワールド・ビジョン・ジャパン(WVJ)が活動する、イラク北部の中心的な都市モスルの西部は、避難先から戻った人が多く暮らす地域です。
帰還民や避難民の子どもたちの学習の遅れや教育機会の欠如は以前からの課題でしたが、COVID-19下の休校や遠隔授業へのアクセスの欠如などの影響で、状況はさらに悪化しました。WVJによると、小学校高学年でも基本的な読み書きに苦戦する生徒が多く、6年生修了時に受ける国家試験の合格率は40%台です。社会生活に必要なスキルが身につかないと、将来、本人はもちろん国全体の復興への障壁になることが懸念されます※2。
WVJは現地の教育局と協議を行い、子どもたちの基礎学力向上のための読み書きを中心とした補習プログラムや、教職員の学校運営能力強化に取り組んでいます。特に弱い立場にある世帯の子どもには、個別の支援を提供しています。さらに、コミュニティに子どもの保護委員会を設立、その運営をサポートすることにより彼らの能力を向上し、コミュニティ全体の子どもたちの保護環境の改善を目指しています。
子どもたちが安全な環境で、質の高い教育を受けられるよう、JPF/ WVJは子どもたちに寄り添った支援を続けていきます。
※1 IOM, Iraq Crisis Response Plan 2024 (30, Jan, 2024)
※2 The World Bank, “Iraq: An Urgent Call for Education Reforms to Ensure Learning for All Children and Boost Human Capital”(20, Oct, 2021)
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