「能登豪雨1ヵ月:現地からの報告」アーカイブ配信中
ピースウィンズ・ジャパン(PW)
12月開催のイベントには多くの人が集まった ©PW
イベントでは、ハワイアン音楽の演奏も ©PW
喪失感や自然災害、立ち直る力をテーマにした絵本を提供 ©PW
子どものいる家族に支援資料を配布した ©PW
ジャパン・プラットフォーム(JPF)加盟NGOのピースウィンズ・ジャパン(PW)は、2023年10月より、JPF「ハワイ・マウイ島大規模火災緊急支援」において、「ハワイ州マウイ島における大規模火災被災コミュニティに対する心理社会的支援」を実施しています。
同年8月に発生した大規模火災において、被災したコミュニティの人々の心理的ストレスを緩和することを目的に始動した本事業は、現地で遺族に寄り添い悲しみから立ち直れるようグリーフケアを行う「ナ・キキ・オ・エメリア(Nā Keiki O Emalia、以下NKOE)」と、「ホスピス・マウイ(Hospice Maui、以下HM)」との協働プログラムです。
マウイの歴史的な町ラハイナを焼き払った火災は、子どもたちにも大きな影響をもたらしました。身近な人や家を失った上に、避難する場所が変わるたび新たな環境に適応し、人間関係を構築しなければなりません。
NKOEはグループ活動やコミュニティイベントを実施して、被災した子どもと家族をサポートしています。12月に開催したイベントでは、絵本の読み聞かせやテディベア作り、グリーフケアの資料配布のほか、子ども向けにアートのアクティビティ、保護者にはマインドフルネスと呼吸法のレッスンを行いました。
イベントはコミュニティの人々が集い、支援情報を得られる場となります。グリーフサポートに特化したファシリテーター育成の研修も実施し、活動を広げていきます。
HMでは、被災者支援に携わる人を対象にしたワークショップを計画しています。被災者のケアだけでなく、休むことなく支援に取り組んでいる自分自身をケアする方法について学びます。ハワイの人々は文化や仲間を大切にする気持ちが強く、自らの力でサポートし合うことを選ぶ傾向にあるため、その特性を尊重するワークショップも実施予定です。
PWスタッフは12月に現地を訪れ、「火災から4カ月経ったからこそ見えてくる新たな課題やニーズがありました。それは、支援者の疲弊だったり、トラウマという概念を否定するコミュニティの姿勢だったり、文化に沿った支援の必要性だったりします」と言っています。
今後もPWとJPFは、マウイの人の心に寄り添った活動を続けていきます。
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